▲4月5日は「ヘアカットの日」
1872(明治5)年4月5日、東京府(東京都の前身)が「女子断髪禁止令」を出したことにちなんでいるそうです。
「女子断髪禁止令」が発令した背景はこうです。 明治維新後、男性が髷(まげ)を結わず散髪し洋服を着る姿は文明開化の象徴でもありました。
「女子断髪禁止令」が出た前年の1871(明治4)年に発令した「散髪脱刀令」。 これは髪型を自由にしてもよい、刀を持たなくてもよいという男性に出されたものでした。しかし男性に出されたことが上手く伝わらなかったのか、髪を切る女性が増え、それを抑制するため「女子断髪禁止令」が発布され、何かの理由で髪を切る際は、届け出が必要だったようです。
髪型は、ある意味ひとつの文化であり、自己表現のひとつです。明治維新後、女性の意識や立場も変化し始め、新しいスタイルを求める人たちと国の伝統美を守りたい人たちの想いが交錯していたようです。
約150年経った現在、私たちは自由なヘアスタイルで暮らしています。当時の女性たちの中には新しいスタイルを求める人が多かった結果でしょうね。
欧米スタイルが入り刺激を受けて意識の変化もあったことでしょう。また、当時の女性の日本髪の結髪には、松やにと胡麻油の蝋に香料を混ぜた鬢付け油が使われていて、洗髪に半日かかったそうです。
そこで明治18年(1885年)に結成された「婦人束髪会」などが女性の金銭的負担や衛生面の懸念を訴えたことから、しだいに日本髪は姿を消していきました。
こちらの画像は日本では上記のような時代のイギリスのミラーです。イギリスはちょうどヴィクトリア朝時代の後半。当時の富裕層の女性は殆ど髪を切らず、身長ほどの長さの人が多かったようです。そんな髪をお手入れし、芸術的にも感じるスタイリングができることも富の象徴だったのでしょうね。
このミラーはどんな人を映してきたのでしょう♪ 時代や所が変われば価値観も変化しますが、人の根底に流れるアイデンティティに対する想いは普遍的かと思います。 次はどんな人を映し、次の時代へ引き継がれていくのか、楽しみです♪
▲アンティークミラーの個性
こちらのミラーはバスルームなどで使われていた壁掛けタイプのミ
上のミラーよりも身近な感覚がします。
さて、私は毎朝、
店内にあるミラーも一つ一つ、映る自分が違うように感じます。
ぜひライフスタイルに合うアンティークのミラーを探してみてくだ