しなやかな手触りのリネンクロスに緻密に編まれた美しいレース。女性にはたまらない魅力のアンティークのファブリックについてお話ししましょう。
昔の女性たちの手仕事のすばらしさを感じます
アンティークファンの多くの女性たちがそうであるように、私も大のファブリック好き。
買いつけに行くたびに、ついつい自分の好きなものを見つけてしまいます。
特に心を奪われるのが、刺しゅうの入ったリネンのクロス。
イニシャルやラインだけが入った素朴なクロスが、わが家の雰囲気に合うのです。
当時の手織りの生地は、その多くがとても丈夫で、食器を拭くのにもどんどん活用しています。
ファブリックには、お国柄が表れています。
たとえば、愛らしい花柄が刺しゅうされているのは、イギリスのもの。
赤い糸でラインやイニシャルが入っているのはフランスのもの。
ラインのデザインが家を示していたそう。家紋のようなものですね。
レースにいたっては、地方ごとの伝統的な手法があり、カレーレースやアランソンレースなどは、その土地の地名がつけられています。
レース編みも刺しゅうも、当時はすべて女性の手仕事。
嫁入り道具としてみんなで編んだ大きなレースや、結婚する2人のイニシャルを刺しゅうしてひとそろい作ったクロスなど、
どれも手に取るたびに幸せを感じるのは、同じ女性だからでしょうか。
買いつけたファブリックの汚れはすべて、私がきれいに洗ってお店にお出ししています。
大切に受け継がれてきたものだから、次に手にする方にも喜んでいただきたくて。
お店でも提案していますが、クッションカバーに仕立てるなど、ハンドメイドに生かすのも、素敵です。
手刺しゅうや繊細なレースの編み目には昔の女性の手仕事の素晴らしさを感じます。
コースターサイズのリネンクロスにも、こまやかな手仕事に愛着がわきます。
華やかなバテンレースのドイリー。
使うほどにしなやかさを増すリネンたち。わが家では毎日、活躍しています
ブルー系のクロスも好き。中央の花柄の刺しゅう入りのテーブルクロスはイギリスのもの。
実際に使用しているキッチンクロス。赤い柄でも種類が豊富なので、つい集めてしまいます。
中ほどが輪に縫われた、イギリスのクロス。使いやすくてお気に入り。
レースにはその地方独自の伝統が表れています。
ドロンワーク、タッチング、バテン…。
1枚の小さな世界のなかに、さまざまな手法が凝縮されたドイリーは、お店でも大人気。
小さなテーブルクロスほどのサイズがあるクロスは、12枚でひと組。
これが嫁入り道具として、花嫁が手作りしたもの。
シンプルなライン入りのデザインなら、どんな食卓にもお似合い。
すみにさりげなくイニシャルが入ったフランスのもの。
店内には貴重な大判レースからお手ごろなドイリーまで充実!
ベッドリネンや、カバーにできるサイズの素晴らしいハンドメイドレースは必見。
ピローにもなる大きめのクッションカバーは、イニシャルの刺しゅう入り。
状態のいいタスカニーレース。店内のいたるところディスプレイされているので、お見逃しなく!
可愛らしいドイリーたちも、たくさん。
リネン商品はこちらから
オリジナルアイテムも見つかる状態のいいクロスたち
フランスの刺しゅう入りクロスを、大きめのクッションカバーに仕立てた、ショップオリジナル。
ダマスク織りのトーションを草木染めした、こちらもオリジナル。
織りの柄がより浮き出て、美しさを増している。
私も使っているフリンジ付きのクロス。
12枚組でそろうものもあるので、何枚かまとめて購入することもできる。
気になる商品がございましたら、お問い合わせください。(売り切れの場合はご了承ください。)
こちらの記事の出典は「私のカントリーNO.106」です。
主婦と生活者 私のカントリーNO.106
2018年9月7日発行 146ページ
ISBN:978-4391641769