「照明=室内を明るくするもの」という概念から離れて、インテリアを構成する一部として見直してみませんか?
すると、選び方、取り付け方でいつもの住まいが見違えます。
暮らしのなかで使えるアンティーク
アンティークの照明というと、素敵だけれど実際に使えるのかどうか、少し二の足を踏んでしまう方もいるのでは?
「暮らしのなかで使えるアンティーク」として、私が力を入れているのが、日本の住宅でもすぐに取り付けられる照明です。
コードやシーリングはすべて新しく替え、安心してそのまま使っていただける状態にメンテナンス。
さらにご提案しているのは、より効果的な照明の取り付け方です。
アンティークの照明の多くは、1つで全体を照らすのではなく、間接照明としていくつも使われるもの。
ですから使う場所に合わせて、天井から吊るす、壁につけるなどの組み合わせで、室内の雰囲気がより趣深いものになります。
可能であれば、それぞれ配線を別にしておくと、必要な場所だけ点灯できて、実用的。
そして、美しいシェードは、点灯していないときでも目を楽しませてくれます。
たとえばダイニングなら、食卓から80㎝の高さに。
常に視界に入りながらも、立ち上がったときにジャマにならないちょうどいい距離なのです。
初めてなら、サニタリーなど狭い空間に。
照明の効果を実感しやすいので、おすすめです。
こんなふうに、単なる光源ではなく、使い方で昼も夜も堪能できるアンティークの照明。
小さな光だけれど、その魅力はとても大きいのです。
素朴な雰囲気の油谷家には似合わないと思っていたイギリス製のシャンデリア。
これが、つけてみたら見事に調和。食卓からの高さにも配慮して。
場所によって効果的なつけ方があります
Entrance
玄関からダイニングに続く廊下には、壁づけの照明を。
街灯をイメージして、ところどころにつけている。
チェストの上部に取り付けて、飾ったアンティークを照らすダウンライトの役割も。
Kitchen
キッチンカウンターの上にはペンダントを2灯。
シルクコードは、長いほうが見た目にきれい。
キッチンなどの水まわりには、白いほうろうや白いミルクガラスといった清潔感のあるものを。
Toilet
トイレに設置するときは、中央よりもやや奥まった位置に。
頭上にあるよりも効果的に明るさを感じるうえ、視界に入りやすく、存在感が際立つ。
狭い空間が見違えるためのひと工夫。
配線を分けるのがおすすめ
ダイニングだけで複数の配線をしているため、壁のスイッチもこの数。
コーナーの明かりのみを灯すなど、段階的に楽しめるのも利点。
スイッチプレートもアンティーク。
点灯しなくても美しいガラス
オパリンガラスと呼ばれる、乳白色のなかに虹のような色合いが見られる古い製法のガラス。
緑色に発光するウランガラス。
今はオパリンガラスもウランガラスも希少なため、コレクターズアイテムに。
チェルシーオールド店内の照明
店内にはさまざまな種類の照明が灯されて住まいに取り付けられたときの雰囲気がイメージしやすくディスプレイされています。
いずれも、すぐ使えるようにメンテナンスされているのもチェルシーオールドならではのこだわり。
壁づけのライト
ブラケットにも細工が施してある、アンティークならではの壁づけタイプ。
取り付けについても、ショップで相談できるので、ぜひ取り入れてみて。3~4万円台。
スタンドライトもそこかしこに!
キャンドルのように灯る、シェードのないスタンドライトも魅力的。
曲線の組み合わせが珍しいフランス製。
もちろん、コードはすべて新しいものを使用している。2~3万円台から。
豊富なペンダントライト
ふわりとレースをかけたような繊細なプレスガラスのシェード。
希少なオパリンガラスもある。点灯しなくても、ガラスの美しさはひときわ。
すべてをご紹介しきれないほど豊富なペンダントライト。1万円台から。
気になる商品がございましたらお問い合わせください。(売り切れの場合はご了承ください。)
こちらの記事の出典は「私のカントリーNO.107」です。
主婦と生活者 私のカントリーNO.107
2018年11月15日発行 146ページ
ISBN:9784391641882