華やかな色づかいとユニークなフォルムが目を引く、独特の器。「バルボティーヌ」の魅力に迫ります。
私のお気に入りの器の一つが、フランスのバルボティーヌという焼き物。イギリスではマジョリカ焼ともいいます。酸化錫の釉薬を用いた立体的な造形が特徴。一般的な絵皿と異なり、料理を盛りつける前から心が躍るデザインです。
モチーフとなっているのは、アスパラガス、アーティチョーク、イチゴなどの野菜やフルーツ、そして牡蠣。いずれも旬の到来とともに人々が食卓に並べる食材で、専用の器が作られているのは興味深いもの。特に牡蠣は、駅のホームにもオイスターバーがあるほどフランス人の大好物。フランス人の食へのこだわりが、如実に反映されている器です。アンティークマーケットでは専門店も立ち並ぶほど、古くから愛されてきました。
旬を待ちわびていただく食の楽しみといえば、日本なら春のタケノコ、秋の松茸、といったところでしょうか。限られた季節の滋味を目いっぱい楽しむための創作は、私たち日本人にも共通しているかもしれません。春から初夏へと、これからの時季にぴったりなデザインも豊富。実際に手に取ると、よりいっそう魅力が伝わります。
街のマルシェに並ぶフレッシュなイチゴをたっぷりとのせたくなる、みずみずしさまでも表現されたプレート。
アーティチョークはフランスでは一般的な野菜。ゆでてドレッシングといただくので、素材のままを模したデザイン。
5種類の絵柄がひと組になったフルーツ柄のセットはデザート用にしても。素朴な焼き菓子も見栄えがします。
生牡蠣専用のオイスタープレートですが、オードブルを盛り合わせるのにいかがでしょう?
初夏のごちそうをいただくアスパラガスプレート。ワンディッシュランチなどにも。
ホワイトアスパラガスは専用の縦長の鍋でゆでて、そのまま盛りつけるのがフランス流。上の器には水きり用の穴があいていて、下の器とセットで使います。
食材の絵柄が多いけれど、こちらはバラがモチーフ。デザートはもちろん、フレッシュなサラダにもおすすめです。
アールヌーボーの時代のバルボティーヌ。菊花のモチーフは、流麗なフォルムにシノワズリのエッセンスが感じられます。
Barbotine =「でこぼこ」
その名のとおり、さまざまなモチーフをかたどった焼き物からはフランスの食文化の豊かさが伝わります。食卓に集う人々の喜びが目に浮かぶよう!
右下はドレス姿の女性が描かれたオイスタープレート。カフェオレボウルにはフルーツのモチーフ入り。表情豊かなバルボティーヌが、食後にも楽しい余韻を約束してくれそう。
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2025年春の私のカントリーフェスタに出店した「Painted green」は、訓子さん宅の近隣にハーブガーデンがあり、新鮮なハーブが収穫できます。