土の風合いを感じる器や瓶。人々の生活を支えてきた用の美を感じる焼き物たち。
シードルの瓶、保存食の容器、耐熱の器...大地の色をそのままに、ひたすらにシンプルに形づくられた焼き物は まさに、暮らしの道具。
その武骨なまでの素朴さが、今、とても魅力的に見えるのです。
シックなコーディネートはクリスマスの食卓におすすめです。オーブンウエアでたっぷりの熱々のお料理を作れば、家族の団らんも盛り上がりそう。ローストチキンにも使えますよ。
フランスのアンティークの器といえば、繊細な花柄の絵皿を思い浮かべる方が多いかもしれません。でも私は、秋冬には土のぬくもりを感じる焼き物が恋しくなります。
厚手で丈夫な実用一辺倒のオーブンウエアやポットは、昔の家庭で使われてきた暮らしの道具。飾りけのない素朴さは、いずれも土そのものの色合いで、いくつか並べると自然のグラデーションが生まれ、寒い時季のお料理ぴったり。ほっこりと温かく、いつもよりおいしそうに見えるから不思議です。
器以外にも、フランスの定番料理のコンフィを保存するコンフィポット、ノルマンディーのリンゴのお酒・シードルのジャグや、南仏ではオリーブオイルのポットなど、貯蔵や運搬に活躍してきた土の焼き物も多く残っています。
こうした容器は大きいサイズも見つかるので、ワインクーラーや花器に使うのが私のお気に入り。素焼きのもの、ぽってりと釉薬がかかったもの、作為のないたたずまいが、特に季節の花をいけるのに何ともいえない空気感を漂わせ、秋冬のインテリアにはもってこい。
どれも遠い時代の人々の営みに欠かせなかった器たち。今また、私たちの暮らしのなかで新たな役割を与えられたら、と思います。
フランスの家庭料理によく登場する厚みのあるオーブンウエア。
今でもしっかり現役です。銅製のウォーマーもアンティーク。
中にティーライトキャンドルを入れて温める道具。

鶏や鴨肉をたっぷりのラードで煮込むコンフィを保存する専用の容器。
フラットなふたが特徴で、大小のサイズがあります。
手前がリエット、奥の楕円形がテリーヌを食卓に供する際の器。今なら作り置きのお惣菜を入れるのにもおすすめ。
シードルはリンゴを発酵させたスパークリングワイン。それを貯蔵するボトルは、どこか日本の焼き物にも通じる素朴さ。ガラスのデキャンタもシードル用です。