▼長く使い、やがてアンティークとなるもの
アンティークのある暮らしに寄り添うリネン。それはずっと探し求めていたものでした。
当店のオリジナルファブリックは、昭和24年から3代にわたり織物工場を営んでいる近藤毛織工場さんとの出会いから始まりました。そんなオリジナルファブリックの元となっている生地がどのようにできているのか、実際に近藤毛織工場さんを訪ねてみました。
住宅街の合間にちらほらと見えるのこぎり屋根の建物。
自然光を採り入れ、織物の状態を目視しやすいよう工夫された、織物の町独特の光景です。工場内はたくさんの機械音に包まれます。一定のリズムを刻む機械の上に整然と並ぶのは無数の糸。
こちらの動画では糸が織物になっていく工程や、近藤毛織工場さんの職人技による手仕事をご紹介しています。
近藤毛織工場の企画担当である近藤亜希子さんにお話をお伺いしました。
ーアパレルや企業から賃加工で製造する工場が多い中、近藤毛織工場さんは自社で企画し、直接企業と交渉されているのですね。
モノづくりを大切にして、オリジナルを求める企業さんに、他にない天然繊維の風合いや質感に共感していただけたらという想いから企画、製造させていただいています。元々、洋服地を扱っており、培ってきた技術を生かして、近年は生活を豊かに、長く使ってもらえるようなインテリアテキスタイルの製造にも力を入れてます。
インテリア生地のみを専門にするのではなく、インテリアにしても良し、くるまってもよし、そんな直接肌に触れてやわらかく気持ちのいい生地を作っていきたい。そのためには素材の原料、特に天然繊維であるリネンとウールにこだわっています。
ー当店でも扱わせていただいたファブリックも、ウールに限らず、リネンや麻が入っていたりしますが、美濃和紙が織り込まれているのは驚きました。
服地向けに和紙を数種類試した時に、美濃和紙の元々のベースの厚みが薄かったので、柔らかさや軽さを表現することができました。
もちろん作るものに応じて別の種類の和紙であったりと、素材に合わせて臨機応変に作っていきます。
和紙に撚りを入れて糸の状態にしてから織り込みますので、水につけて洗っても大丈夫です。
ー当店ではアンティークのベッドの上に大きな薄いブランケットをさらっと置いて、くるまったりできるものなど、理想のライフスタイルを提案したいと思っているのですが、なかなかアンティークではないのです。
ヨーロッパの生地も有名な産地がありますが、気候、水、羊の毛の状態などで生地の質感が違いますね。産地によって様々な特色があると思います。
また人種や年齢による肌質の違いや、置かれた環境で肌への感じ方も違うと思います。日本は湿度が高いため汗を吸いやすく通気性のいいものを好みますので、自ずと肌触りのいいものが選ばれるのではないでしょうか。
当店のオリジナルロゴのタグ付きです。
近藤毛織工場さんと、当店の共通点として、やはり生地が好きということ。天然素材のものの良さは、長い年月を経たアンティークを扱う当店にとって心から共感できるものであり、その素晴らしさをお客様に届けていきたい。理想のファブリックと出会うことができたと確信しています。
ぜひ手に取って触れてみてください。
そして今後もチェルシーオールドは、アンティークとともに他にはない新たなライフスタイルを発信していきたいと思います。
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